テンションMAX!?のストップ高!!
株式投資の中でも一際テンションが上がる局面の1つが、自分の保有銘柄がストップ高を付けた時です。
反対にストップ安を付けた時のショックはそれは大変なものです。
保有株のストップ高は誰もが歓迎する所ですが、実はどこの価格がストップ高なのかを知らない方も多いようです。
ストップ高と株の出来高を使った投資法などもありますので、この際この仕組みを覚えておいて貰いたいと思います。
ストップ高とは!?
日本の株式市場では、株価が暴騰(暴落)した場合に混乱を防ぐ為に1日の値動きの幅に制限を設けています。
株価が大きく変動して値幅の制限を超えると、取引が中止されて制限外の注文は執行されません。
値幅制限いっぱいの高値を付ける事を「ストップ高」制限いっぱいの安値を付ける事を「ストップ安」と呼んでいます。
ストップ高(ストップ安)まで行くと、その日はそれ以上は価格が動きません。
実は日本独自の仕組み
値幅制限は実は国際的な制度では無く、例えば米国の株式市場には値幅制限がありません。
米国市場では株価が際限無く動く可能性があります。
値幅制限の制度は、市場の下落時には一定の防波堤の役割を果たします。
世界中の株価が一斉に下落した1987年10月のブラック・マンデーの時には、東京市場の下落幅が他国市場に比べて小さく済みました。
この時には値幅制限制度が機能を発揮したと見られています。
現在は、中国や香港の株式市場なども値幅制限を設けています。
値幅制限額の計算
東京証券取引所では前日の終り値を基準に値幅制限額を設定しています。
基準価格(前日の終わり値)と上下の値幅の関係は次の様に決められています。
基準価格    上下の値幅
 ●       100円未満           30円
 ●       100円以上            50円
 ●       200円以上            80円
 ●       500円以上          100円
 ●       700円以上          150円
 ●    1,000円以上          300円
 ●    1,500円以上       400円
 ●    2,000円以上           500円
 ●    3,000円以上           700円
 ●    5,000円以上        1,000円
 ●    7,000円以上        1,500円
 ●  10,000円以上     3,000円
 ●  15,000円以上     4,000円
 ●  20,000円以上     5,000円
 ●  30,000円以上     7,000円
 ●  50,000円以上   10,000円
 ●  70,000円以上   15,000円
 ●100,000円以上   30,000円
 ●150,000円以上   40,000円
 ●200,000円以上   50,000円
 ●300,000円以上   70,000円
 ●500,000円以上 100,000円
 ●700,000円以上 150,000円※
 ※700,000円以上〜1,000,000円未満
例えば前日の終値が1,200円(1,000円以上〜1,500円未満)であれば、上下それぞれ300円の値幅が設定されます。
なので1,500円がストップ高、900円がストップ安の金額となります。
但し極端に株価の値動きが過熱する恐れがある場合には、証券取引所理事長の判断で個別銘柄の値幅制限幅を縮小する事ができます。
ガンホーのストップ高
ストップ高を何度も果たした銘柄として有名なのがガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社です。
2012年1月の時点では株価が16〜17円程だったガンホー社は、 同2月にスマートフォン向ゲーム「パスル&ドラゴン」をリリースさせると、それから1年3ヶ月に渡って株価が上昇を続け、その間に何度もストップ高を繰り返しました。
パズドラは記録的な大ヒットゲームとなり、ガンホー社の時価総額も一時は1兆8,800億円にも達していました。
ガンホー株の保有者はストップ高に酔いしれ、売り時に悩む日々を続けたのです。
ガンホーの例はさすがに極めて稀な例ですが、ストップ高の銘柄なら殆ど毎日の様に登場しています。
ストップ高になったら
ストップ高は値幅制限の上限価格でも尚その株を買いたいと思っている人が多い状態です。
株式市場は雰囲気(空気)で売買している部分が少なからずあるので、一旦ストップ高(ストップ安)になって取引が停止すると熱が冷める人も出てきます。
それによって株価が落ち着きやすくなる一定の効果はあります。
ストップ高(ストップ安)に達した後は、注文を出している取引量の多い金融機関から順に約定が成立していきます。
それで全て約定できないとそのまま終了となります。
翌日はストップ高(ストップ安) の価格が基準価格となって、そこからまた値幅制限が設定されます。
基準価格が1,200円の株の場合、ストップ高になると1,500円ですが、翌日からは基準価格が1,500円になるので値幅が400円に拡がり、1,900円がストップ高と なります。
ストップ高が続いたら
株価上昇(下落)の勢いが止まらないと翌日の開始値(初値)からまたストップ高となり価格が動かなくなります。
そのまま株の売買が行われずに市場の閉場時間まで進んでしまう事もあります。
売買が行われないままストップ高(ストップ安)が3日間連続した場合は、値幅制限の幅を規定の2倍に拡大する特別措置が取られます。
ストップ高の場合は上限のみ値幅が2倍になります。
まとめ
値幅制限は株価を安定的に推移させる為には有効な仕組みです。
 この仕組みを良く理解しておけば、 幸運にも自分の株がストップ高になった時、次の手をどう考えるかの助けになります。
 ストップ安の時にもその後の被害を食い止める役に立つかも知れません。
 あるいはストップ高、ストップ安銘柄の動きを予想して投資に活かす事もできます。
 仕組みを理解して、値幅制限をあなたの武器に変えて下さい。今日も最後までお読み頂き、 ありがとうございました。
  
  
  
  

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