ビッグモーターの問題が損保ジャパンに与える影響

株式投資
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損害保険会社各社に与える影響

中古車販売大手のビッグモーター社による保険金不正請求問題が連日報道されていますが、ビッグモーター社はもちろん、同社と保険代理店契約を結んでいる損害保険会社にも大きな影響を与えています。
水増し請求をされていた被害者としての立場としてはもちろんですが、一方では自動車保険の大口顧客でもある同社との関係について厳しい目を向ける声もあり、いずれにしても経営や株価に影響を与えています。
今回はビッグモーターの問題が損保各社に与える影響について見ていきます。

ビッグモーター社の保険金不正請求疑惑

ビッグモーター社が顧客の車を故意に傷つけ、損害保険会社に修理代を水増し請求しているという話が2022年夏頃から一部経済メディアで指摘されはじめ、Friday誌2023年5月5号でも同社に批判的な記事が出されました。
2023年7月5日にビッグモーターは「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」との発表を出し、その辺りからビッグモーターに関するマスコミ報道がじわじわと増えて行きました。

ビッグモーター

■会社名 株式会社ビッグモーター
■代表者 兼重宏行CEO(最高経営責任者)
■本 社 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 20F
■設 立 昭和53年5月
■資本金 4億50百万円
■従業員 6,000名 (2021年2月時点)
■公式サイト http://www.bigmotor.co.jp/

ビッグモーター社は車買取台数6年連続1位を謳う国内大手の中古車販売業者です。
元々は西日本を中心に店舗展開をしていた企業ですが、2016年に同じ中古車販売業のハナテンを傘下に加えて関東、東北、北海道にも勢力を広げました。
国内外の中古車販売及び買取業務に留まらず、車検や整備・修理業務を自社で展開し、
損害保険代理店も務める総合業務化で大きく事業を伸ばしています。

ビッグモーターは非上場

ビッグモーター社は非上場企業であるため、株価の影響は受けません(相対取引時には影響があるでしょうが…)。
一部ネット上には”株価暴落!”みたいなタイトルが上がっていますが、おそらくは「釣り」か誤りだと思われます。
ビッグモーター傘下に入ったハナテンは東証2部上場企業でしたがその後上場を廃止しています。

メガ損保3社

今回の問題で大きな被害を被ったのがユーザーと同社のCM契約を長く続けてきた佐藤隆太さん、そして同社と取引のある損害保険大手3社です。
損保ジャパン、東京海上日動、三井住友海上の損保大手3社は同社と自動車保険を通じて取引関係にありました。
損保会社からみればビッグモーター社は保険をたくさん売ってくれる大口のお得意さんだった訳です。
特に損保ジャパンは同社に社員を出向させるなど強い関係にあった事が報道されています。

損保ジャパン

損保ジャパン(損害保険ジャパン株式会社)は2002年7月に安田火災海上保険と日産火災海上保険が合併して生まれた会社で、同年12月には大成火災海上保険、2010年には日本興亜損保も吸収・合併してSOMPOホールディングスとして企業グループを形成し、三大メガ損保の一角を占めています。

■名 称 損害保険ジャパン株式会社
■英表記 Sompo Japan Insurance Inc.
■創 業 1888年(明治21年)10月
■資本金 700億円
■総資産 7兆3,666億円
■正味収入保険料 2兆1,587億円(2021年度)
■本 社 東京都新宿区西新宿1-26-1
■代表者 白川 儀一取締役社長 

損保ジャパンの株価への影響

損保ジャパンは株式銘柄としては持ち株会社のSOMPOホールディングス(8630)となります。
直近では7月6日に6,685円の年初来高値をつけて7月22日終値は6,448円と比較的落ち着いた値動きとなっています。
今の所ビッグモーターの影響は限定的と言えますが、状況を事前に知り得る立場だったのではという声が大きくなると少なからず影響を受けるリスクがあります。

損保各社の動き

現在損保3社はビッグモーター社に水増し分の早期返還を求めています。
日本経済新聞の報道によると水増し請求額は1台当たり約4万円になると見られており、これとは別に各社は契約者に対して等級の復活や保険料の返還にも追われています。
自動車保険(任意保険)には保険の等級があり等級によって保険料が変わります。
車両保険を使って車を修理をすると翌年から等級が3等級下がり、等級が下がる分負担する保険料は上がります。
つまりビッグモーターに不正請求をされたユーザーは修理の代金としては負担が変わらなくても保険料のアップという形で負担をさせられる事になります。
当然この対応も経営に影響を与える事は間違いありません。

今後のリスク

またTBSなどの報道で、損保3社が過去にビッグモーターに社員を出向させていたことも指摘されています。
各社今年の3月までには出向を解消しているとの事ですが、出向者を出しておいて一連の状況を見抜けなかったのかという追及が強まる可能性もあります。
今後の株価についてはこうした問題がどの程度まで長期化するかを意識して予測する必要があります。
ビッグモーター社の抱える問題については連日の様に新しい事実が発覚しており、損保各社が問題に巻き込まれ、更に問題が長期化する可能性にも注意していかなければなりません。

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