NZドル/円
●通貨ペア NZD/JPY
●為替価格 67円※1
(※1.くりっく365 2019.08.28.為替価格による)
ニュージーランドドル(NZドル)と日本円の通貨ペアは日本で以前から高い金利が得られる通貨ペアとして人気がありました。
もっともニュージーランドが次第に政策金利を下げてきた為に、現在では以前ほどの金利差は無くなっています。
それでも引き続き相当な金利差は存在しており、スワップポイント投資の対象になる通貨ペアと言えます。
スワップポイントとは!?
スワップポイントとは、ある通貨ペアのポジションを翌日まで持ち越した時にペアを組む両通貨の金利の差が日割りで貰える(支払う)仕組みの事です。
通貨ペアの金利が高い方の通貨を買う(低金利の通貨を売る)と金利の差が貰えます。
反対に金利が低い方の通貨を買う(金利の高い通貨を売る)と金利差分を支払わなければいけません。
ことらはマイナススワップと呼ばれています。
毎日スワップポイントが貰えます。
NZドル/円では、NZドルを買ってポジションをキープすると日々スワップポイントが貰えます。
FX(外国為替証拠金取引)では、短期の売買を繰り返して売買差益を積上げるトレーダー(トレード派)が圧倒的に多数派ですが、スワップポイント投資では真逆の中長期での運用を狙います。
中長期で保有し続けてスワップポイントを積上げるのがスワップポイント投資になります。
一日分のスワップポイント金額は、正直同じ通貨単位の取引1回分の売買差益で稼げてしまえる様な金額です。
その為スワップポイント投資はどうしても地味な印象がありますが、投資額に対して得られる利益を計算して見ると、実はとても魅力的な投資手法である事が分かります。
NZドル/円のスワップポイント
NZドル/円の通貨ペアでスワップポイントを計算してみます。
2019年8月時点のNZドル/円のスワップポイント金額を見ると
SBI FXトレード | 17.6円 |
DMM FX | 18円 |
ヒロセ通商 | 22.4円 |
外為どっとコム | 20円 |
マネパFX | 21円 |
マネパFXnano | 25円 |
みんなのFX | 25円 |
GMOクリック証券 | 16.9円 |
GMOクリック証券 くりっく365 | 20円 |
となっています。
金額は2019年8月12日~17日の1万通貨・1日当たりの平均額です。
例えばSBI FXトレードのNZドル/円で1万NZドル(1万通貨)を買うと、1日当たり21.7円貰えたと言う事になります。
16.9円~25円まで結構な差がある事が分かりますねa。
スワップポイント投資ではどのFX会社を選ぶかも非常に重要なポイントになるのです。
金額はFX会社が各々設定しており、金額も日々変わっていきます。
その為定期的に金額を確認して、想定外の金額に変わっていないかチェックした方が良いでしょう。
金額は各FX会社の公式ホームページで公開されています。
最大利率は23. 0% ! ?
もっともユーザーの多いGMOクリック証券のFXを例に計算してみましょう。
時期が少しずれますが、 2019年8月28日のNZドル/円の為替レートは
1NZドル=67円
前後となっています。
GMOクリック証券FXで1万NZドル(67万円)を買う為には、最低26,800円(4%)の証拠金が必要になります。
もちろん1,000通貨とか100通貨などもっと少ない単位の取引であれば、証拠金はそれに応じて小額になります。
一方でスワップポイント金額の方は、ポジションを一年間保有し続けると、
6, 169円
となります(※16.9円×365日)。
26,800円で6, 169円貰えるので
年利23.0%!
と言う高金利になってしまいます。
リスクを抑えましょう
もちろん現実にはそんなに簡単な話では無く、実際には為替の変動があり追証やロスカットのリスクも発生します。
ギリギリの証拠金で取引をする(つまり最大のレバレッジを掛けて取引をする)なんて、さすがに危なっかしくてしょうがありません。
当サイトふあいなんす倶楽部でもレバレッジ取引のリスクについては再三指摘しています。
何日も取引を持ち越す事が前提になるスワップポイント投資では、リスクにどう備えるかがとにかく重要です。
簡単に言うとレバレッジを下げて行けば、それに沿ってリスクも減って行く事になります。
但しその分利益率も下がって行く事になります。
レバレッジと利率の関係
同じ例でレバレッジと年間利率の関係を見てみましょう。
●レバレッジ10倍 9.21%
●レバレッジ5倍 4.60%
●レバレッジ3倍 2.76%
●レバレッジ2倍 1.84%
●レバレッジ1倍 0.92%
となります。(あくまで参考値です)
レバレッジ2倍の利率1.84%は低い様にも感じられますが、良く考えると大手都市銀行の国内定期の利率は年0.01%です。
それと比べればやはり抜群の利率である事が分かりますよね。
またレバレッジ1倍(レバレッジを掛けない)でも年利0.92%の金利が期待できます。
FXはレバレッジを掛けなければ、 ロスカットのリスクは無く外貨預金と殆ど同じです。
加えてFXならではのメリットもあります。
そこで実際にFXを利用して外貨預金の様に運用する方法も存在します。
価格ラインを設定する
次にレバレッジ毎に証拠金維持率が100%を切る為替レートの水準を計算してみましょう。
いわゆる「追証」が発生するラインです。
最大レバレッジで取引をするとほんの少しでも価格が円高になると証拠金維持率が100%を切ってしまいます。
他のレバレッジではどうなるか計算してみると、
●レバレッジ10倍 62.9円
●レバレッジ5倍 55.9円
●レバレッジ3倍 46.6円
●レバレッジ2倍 34.9円
●レバレッジ1倍 0円
となります。
レバレッジ10倍の取引であれば、為替レートが67円から62.9円を割り込まなければ追証は発生しないと言う事になります。
自分の防衛ラインを決めましょう!
NZドルは国際的な通貨として一定の流通量を持っています。
地理的にも近いのでNZドル/円は為替動向の判断がしやすい通貨ペアと言う事もできます。
そのNZドル/円が、今後一年間に62.9円、55.9円、46.6円を割り込む可能性を考えて、ここまで余裕を見ておけば大丈夫だろうと言う予測が固まれば、それに沿って自然にレバレッジも決まる事になります。
一年以内に34.9円を切るかも知れないと考えている人はレバレッジを掛けない(レバレッジ1倍)取引を選ぶべきです。
また63円は切らないだろうと考えている人はレバレッジ10倍でも問題ない事になります。
為替が想定価格に近付いてきたらそこでレバレッジを下げる、と言った方法も当然可能です。
もちろん実際の取引は御自分の判断、自己責任でお願いします。
価格変動のリスクはあります
ここまでスワップポイントの話ばかりをしてきましたが、当然価格変動による損失リスクもあります。
1万通貨であれば為替が1円円高になると1万円の損失になります。
逆に1円円安になれば単純計算で1万円の利益です。
この損益とスワップポイントの合計が大事なのは言うまでもありません。
但しプラスのスワップポイントが損失を減らし利益を押し上げる力になる事は確かです。
毎日リスクが減って行きます。
FX会社では発生したスワップポイントも保証金の金額に含めて計算する会社が多いので、その場合日々スワップポイントが入ってくると言う事は、日々少しずつ保証金額が増えると言う事にもなります。
為替レートが同じならばレバレッジが少しずつ下がって行く事になります。
またレバレッジ10倍だと年9.21%の利回りなので、そのポジションを11年維持する事ができれば、為替レートに関係無くトータルで損は無くなる計算になります。
基本的にスワップポイント投資は途中でロスカットを受けずに持ち堪えられれば勝てるのです。
税金が掛かります
スワップポイント投資で注意しなければいけない点がもう1つあります。
スワップポイントも利益なので、利益が出れば税金が掛かります。
利益の20.315%が所得税(復興特別税を含む)として差し引かれます。
ただ利益に税金が掛かるのは他のFX取引や銀行の預金でも一緒です。
豪ドル/円スワップにお薦めするFX会社
スワップポイント投資を行なうのであれば、当然貰えるスワップポイント金額の高いFX会社を選ぶかどうかが利益に直結してきます。
前述の直近のNZドル/円スワップポイント実績で見る限りでは、
ヒロセ通商 | 22.4円 |
外為どっとコム | 20円 |
マネパFX | 21円 |
マネパFXnano | 25円 |
みんなのFX | 25円 |
GMO くりっく365 | 20円 |
但しスワップポイントは日々変動するものなので、時々金額を確認する事が大切です。
尚、GMOくりっく365は取引単位が1万通貨単位となっている事には注意しましょう。
まとめ
このようにNZドル/円ではスワップポイントを狙った運用が可能です。
適切なリスクを取ってリターンを得れば、資金をとても効率良く運用できます。
リスクを更に抑えたいのであれば、レバレッジ1倍で取引をすれば外貨預金と殆ど同じ取引になります。
さまざまな選択肢技があるので、資金の一部をこうした形で外貨で運用するのも悪くないと思いますよ。
スワップポイント投資を是非一度考えてみて下さい。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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