カナダドル/円
●通貨ペア CAD/JPY
●為替価格 80円※1
(※1.くりっく365 2019.08.28.為替価格による)
カナダドルと日本円の通貨ペアは日本では余り馴染みの無い通貨ペアと言え、スワップポイントと言う視点でも余り注目される事のない通貨ペアでした。
ところが高金利通貨として人気のあった豪ドルやNZドルが中央銀行の利下げによって金利差が低下し、変わってカナダドルの注目度が相対的に上がってきました。
通貨の安定感と言う意味でも、検討に値する通貨ペアと言えます。
スワップポイントとは!?
スワップポイントとは、ある通貨ペアのポジションを翌日まで持ち越した時にペアを組む両通貨の金利の差が日割りで貰える(支払う)仕組みの事です。
通貨ペアの金利が高い方の通貨を買う(低金利の通貨を売る)と金利の差が貰えます。
反対に金利が低い方の通貨を買う(金利の高い通貨を売る)と金利差分を支払わなければいけません。
ことらはマイナススワップと呼ばれています。
日々スワップポイントが貰えます。
カナダドル/円では、カナダドルを買ってポジションをキープすると日々スワップポイントが貰えます。
FX(外国為替証拠金取引)では、短期の売買を繰り返して売買差益を積上げるトレーダー(トレード派)が圧倒的に多数派ですが、スワップポイント投資では真逆の中長期での運用を狙います。
中長期で保有し続けてスワップポイントを積上げるのがスワップポイント投資になります。
一日分のスワップポイント金額は、正直同じ通貨単位の1回分の為替差益で得られる様な金額でしかありません。
その為スワップポイント投資はどうしても地味な印象がありますが、投資額に対して得られる利益を計算して見ると、非常に魅力的な投資手法である事が分かります。
カナダドル/円のスワップポイント
カナダドル/円の通貨ペアでスワップポイントを計算してみます。
2019年8月時点のカナダドル/円のスワップポイント金額を見ると
SBI FXトレード | 39.7円 |
DMM FX | 35円 |
ヒロセ通商 | 10円 |
外為どっとコム | 28円 |
マネパFX | 35円 |
マネパFXnano | 35円 |
みんなのFX | 40円 |
GMOクリック証券 | 41.1円 |
GMOクリック証券 くりっく365 | 38.9円 |
となっています。
金額は2019年8月12日~17日の1万通貨・1日当たりの平均額です。
例えばSBI FXトレードのカナダドル/円で1万カナダドル(1万通貨)を買うと、1日当たり39.7円貰えたと言う事になります。
10円~41.1円まで相当な差がある事が分かりますね。
スワップポイント投資ではどのFX会社を選ぶかも非常に重要なポイントになるのです。
スワップポイントの金額はFX会社が各々設定しており、金額も日々変わっていきます。
なので定期的に金額を確認して、想定外の金額に変わっていないかチェックした方が良いでしょう。
金額は各FX会社の公式ホームページで公開されています。
最大利率は46.9% ! ?
もっともユーザーの多いGMOクリック証券のFXを例に計算してみましょう。
時期が少しずれますが、2019年8月28日のカナダドル/円の為替レートは
1カナダドル=80円
前後となっています。
GMOクリック証券FXで1万カナダドル(80万円)を買う為には、最低32,000円(4%)の証拠金が必要になります。
もちろん1,000通貨とか100通貨などもっと少ない単位の取引であれば、証拠金はそれに応じて小額になります。
一方でスワップポイント金額の方は、ポジションを一年間保有し続けると、
15,002円
となります(※41.1円×365日)。
32,000円で15,002円貰えるので
年利46.9%!
と言う高金利になってしまいます。
リスクを抑えましょう
もちろん現実にはそんなに簡単な話では無く、実際には為替の変動があり追証やロスカットのリスクも発生します。
ギリギリの証拠金で取引をする(つまり最大のレバレッジを掛けて取引をする)なんて、さすがに危なっかしくてしょうがありません。
当サイトふあいなんす倶楽部でもレバレッジ取引のリスクについては再三指摘しています。
スワップポイント投資ではリスクを抑える事がとにかく重要です。
簡単に言うとレバレッジ(証拠金に対する取引額の倍率)を下げて行けば、それに沿ってリスクも減って行く事になります。
但しその分利益率も下がって行く事になります。
レバレッジと利率の関係
同じ例でレバレッジと年間利率の関係を見てみましょう。
●レバレッジ10倍 18.75%
●レバレッジ5倍 9.38%
●レバレッジ3倍 5.63%
●レバレッジ2倍 3.75%
●レバレッジ1倍 1.88%
となります。(あくまで参考値です)
レバレッジ2倍の利率3.75%は低い様にも感じられますが、良く考えると大手都市銀行の国内定期の利率は年0.01%です。
それと比べればやはり抜群の利率である事が分かりますよね。
またレバレッジ1倍(レバレッジを掛けない)方法でも年利1.88%の金利が期待できます
FXはレバレッジを掛けなければ、ロスカットのリスクは無く外貨預金と殆ど同じです。
FXならではのメリットもあります。
そこで実際にFXを利用して外貨預金の様に運用する方法も存在します。
価格ラインを設定する
次にレバレッジ毎に証拠金維持率が100%を切る為替レートの水準を計算してみましょう。
いわゆる「追証」が発生するラインです。
最大レバレッジで取引をするとほんの少しでも価格が円高になると証拠金維持率が100%を切ってしまいます。
他のレバレッジではどうなるか計算してみると、
●レバレッジ10倍 75円
●レバレッジ5倍 66.7円
●レバレッジ3倍 55.6円
●レバレッジ2倍 41.7円
●レバレッジ1倍 0円
となります。
レバレッジ10倍の取引であれば、為替レートが80円から75円を割り込まなければ
追証は発生しないと言う事になります。
自分の防衛ラインを決めましょう!
カナダドルは国際的な基軸通貨であり、信用と安定感を持っています。
そのカナダドル/円が、今後一年間に75円、66.7円、55.6円を割り込む可能性を考えて、ここまで余裕を見ておけば大丈夫だろうと言う予測が固まれば、それに沿って自然にレバレッジも決まる事になります。
一年以内に41.7円を切るかも知れないと考えている人はレバレッジを掛けない(レバレッジ1倍)取引を選ぶベきです。
また、75円は切らないだろうと考えている人はレバレッジ10倍でも問題ない事になります。
段々為替が想定価格に近付いてきたらそこでレバレッジを下げる、と言った方法も当然可能です。
もちろん取引の判断は御自分の判断、自己責任でお願いします。
価格変動のリスクはあります
ここまでスワップポイントの話ばかりをしてきましたが、当然価格変動による損失リスクもあります。
1万通貨であれば為替が1円円高になると1万円の損失になります。
逆に1円円安になれば単純計算で1万円の利益です。
この損益とスワップポイントの合計が大事なのは言うまでもありません。
但しプラスのスワップポイントが損失を減らし利益を押し上げるカになる事は確かです。
毎日リスクが減って行きます。
FX会社では発生したスワップポイントも保証金の金額に含めて計算する会社が多いので、その場合日々スワップポイントが入ってくると言う事は、日々少しずつ保証金額が増えると言う事にもなります。
為替レートが同じならばレバレッジが少しずつ下がって行く事になります。
またレバレッジ10倍だと年18.8%の利回りなので、そのポジションを6年半維持する事ができれば、為替レートに関係無くトータルで損は無くなる計算になります。
基本的にスワップポイント投資は途中でロスカットを受けずに持ち堪えられれば勝てるのです。
税金が掛かります
スワップポイント投資で注意しなければいけない点がもう1つあります。
スワップポイントも利益なので、利益が出れば税金が掛かります。
利益の20.315%が所得税(復興特別税を含む)として差し引かれます。
ただ利益に税金が掛かるのは他のFX取引や銀行の預金でも一緒です。
カナダドル/円スワップにお薦めするFX会社
スワップポイント投資を行なうのであれば、当然貰えるスワップポイント金額の高いFX会社を選ぶかどうかが利益に直結してきます。
前述の直近のカナダドル/円スワップポイント実績で見る限りでは、
SBI FXトレード | 39.7円 |
DMM FX | 35円 |
マネパFX | 35円 |
マネパFXnano | 35円 |
みんなのFX | 40円 |
GMOクリック証券 | 41.1円 |
GMOクリック証券 くりっく365 | 38.9円 |
辺りが選択肢になると思います。
ただしスワップポイントは日々変動するものなので、時々金額を確認する事が大切です。
尚、マネーパートナーズFXとGMO証券のくりっく365は取引単位が1万通貨単位となっている事には注意しましょう。
まとめ
このようにカナダドル/円ではスワップポイントを狙った運用が可能です。
適切なリスクを取ってリターンを得れば資金をとても効率良く運用できます。
リスクを更に抑えたいのであれば、レバレッジ1倍で取引をすれば外貨預金と殆ど同じ取引になります。
さまざまな選択肢技があるので、資金の一部をこうした形で外貨で運用するのも悪くないと思いますよ。
スワップポイント投資を是非一度考えてみて下さい。
今日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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