FXで外貨預金!?

危険なイメージのFX?

FX(外国為替証拠金取引)は株式投資と並ぶ代表的な投資・投機の取引対象として知られています。

但し、FXは株式投資以上に敬遠する人も多く、怖い・怪しい・危ないと言ったネガティブな印象を持たれる事も少なくありません。

その印象を生んでいる原因の多くは、証拠金を入れるとその何倍もの金額の取引が出来ると言うレバレッジ取引に由来するものだと思います。

確かに高いレバレッジの取引は抱えるリスクも大きく、到底誰にでもすすめられる様な取引ではありません。

FXを利用した運用方法

ところがFXには、このレバレッジを掛けないで、ほとんど外貨預金と同じ様に運用する方法があります。

しかもこの方法は、一般的な外貨預金と比べてコスト・リスク・金利・利便性など様々な面で優れているのです。

以前はFXでは売買の最低単位が大きく小額投資ができないと言う弱点が有りましたが、最低取引単位の小さいFX会社が登場してきた事によってこうした弱点も克服されました。

今や資産の運用手段として注目すべき方法の1つとなっているのです。

レバレッジ1倍の取引

FXでは証拠金を入金すると、一般的なFX会社であれば証拠金額の最大25倍の金額で通貨の取引が出来ます。

25倍のレバレッジを掛けて取引すれば利益も25倍になりますが損失もやはり25倍になります。
正にハイリスク・ハイリターンの取引です。

けれどもFXの取引で外貨/日本円の組み合わせを選び、レバレッジを掛けずに（レバレッジ1倍とも言います）外貨に買いを入れると、取引としては外貨預金と同じ内容になります。

ドル/円の取引でドルを買う取引をすれば、ドル預金と同じです。

では銀行などの外貨預金では無く、FXを使うとどんなメリットが有るのでしょうか。

手数料が安い

まず大きなメリットと言えるのが、手数料コストの安さです。

外貨預金の場合は日本円と外貨とを交換する手数料として為替手数料が掛かります。

為替手数料は預金をする時と引き出す時それぞれに掛かります。

2回掛かるので1回分を片道手数料、2回分を往復手数料と呼ぶ事も有ります。

為替手数料は預ける金融機関や取引コースによって大きく異なります。
外貨の種類によっても異なります。

外貨預金の手数料

大手都市銀行の例で見ると、2018年6月12日現在ドル預金の手数料は

・窓口での取引が1通貨(1ドル)辺り1円
・ネットでの取引が25銭

となっています。

同日の為替レートが1ドル=110円前後なので約110万円の資金で1万ドルの預金が出来ますが、その時に取られる手数料は

●窓口   10,000円
●ネット 2,500円

になります。
預金を引き出す時にも同額の手数料が掛かります

FXの手数料

これに対しFX取引では為替手数料と言う費用項目は無いのですが代わりに売値と買値に価格差が有り、これが為替手数料に相当します。

この価格差をスプレッドと呼んでいます。

FX大手のGMOクリック証券が展開するFXネオのドル/円取引のスプレッドを見てみると1通貨辺り僅か0.3銭となっています。

これを先程の外貨預金と比べて見るとFXのドル/円1万通貨の手数料(スプレッド)は

・1万ドル× 0.3銭=30円

となります。

余りの金額差に別のものと思いたくもなりますが、ユーザー側から見ると2つの金融商品の中身はほぼ同じです。
圧倒的な価格差が有る事が分かります

安い外貨預金もあります!

もっとも最近になってネット系銀行を中心に為替手数料を引き下げる動きも強まっています。

住信SBIネット銀行の外貨預金ではドル預金の為替手数料で1通貨当り4銭と言う金額まで出ており、FXとの価格差が相当に縮まってきてはいます。

金利

次に金利(利息)をみてみます。

FXでも外貨預金と同じ様にドル/円、ポンド/円豪ドル/円などの取引で日本より金利の高い国の通貨を買う取引をすると、日本との金利差が貰えます。

FXではこの金利分をスワップポイントと呼んでいて、外貨預金の利息に相当します。

スワップポイントはFX会社によって異なり、また日々金額も変動するのですが、総じて外貨預金の金利よりも高い金額になるものが殆どです。

外貨預金とFXの金利

某都市銀行の外貨普通預金の金利(税引き前)例をみると

となっています(2018年6月12日現在)。一年定期の利率で見ると

となります

これに対しGMOクリック証券(FXネオ)の1万通貨当りのスワップポイントは

となっています。

これだけ見ても比較のしようがないですよね

スワップポイントの計算

例えばこの日の為替レートより1ドル=110円とすると、1万ドルでは110万円。
それ(1万ドル)に対し1日58円のスワップポイントが付きます。

スワップポイントは一定ではありませんが、大体同じとすると

・58円× 365日=21,170円/年

になります。
利率にすると1.92％相当ですね。

ドル一年定期の1.33％より高い事になりますが、FXはいつでも決済が出来るので、むしろ普通預金の利率0 2%と比べた方がフェアです。大きな差が付きます。

SBI銀行の外貨預金

但し先程も取り上げた住信SBIネット銀行の外貨預金では金利も非常に魅力的な水準となっており、2018年6月12日現在の米ドル1年定期預金の金利は2.22%(税引き前)となっています。

FXネオの1.92％を上回る金利水準です。

ただ先程も言った様に、FXはいつでも決済が出来るので本当は普通預金の金利と比べる方がフェアです。

住信SBIネット銀行のドル普通預金の金利は0.45%なのでFXネオの方が圧倒的に高いと言えます。

一方で住信SBIネット銀行の2.22%と言う金利が魅力的である事も確かで始めから長く預ける事を決めているのであれば住信SBIネット銀行の様な金利の髙い觎行でなら外貨定期預金にすると荳う選択肢もあり得ます。

豊富な通貨ペア

FXには通貨ペアが豊富と言うメリットもあります。

南アフリカランド、トルコリラ、メキシコペソと言った高金利の通貨を買う事も出来るです。

南アフリカランドは1ランド=8~9円当りで推移していますが、FXネオの10万ランド当りのスワップポイントは110円です。

年間にすると40,150円。1ランド=9円としても年利4.46%になります。

為替リスクはあります

FXでも外貨預金と同様に為替の変動リスクがあります。

ドル/円でドルを買った時ドル高(円安)に進めば為替差益が出ますが、ドル安(円高)になると為替差損となります。
これは外貨預金と同じです

取引単位の問題

外貨預金よりFXの方が手数料や金利のメリットが多しと言う事は実は以前から指摘されていました。

ただそこでネックになっていたのが取引の単位と言う問題でした。

FXでは多くの通貨ペアで1万通貨と言う単位で取引されるのが一般的です。

レバレッジを高く掛ければ証拠金は小額で済みますが、今回の様にレバレッジ1倍で取引するとなるとそうは行きません。

1ドル= 110円なら1万通貨は110万円にもなります。
価格の変動リスクがあるものに中々そこまでは預けられないと言う人も多いかと思います。

1通貨から取引できる

ところがこの問題も、より少ない通貨単位で取引できるFX会社が増えてきた事によって一気に解決して来ました。

実際に通貨単位は　

と小さい単位の所がいくらでもあります。

決定的なのがSBI FXトレードです。

SBI FXトレードでは実に1通貨単位での取引が可能です。
ドル/円であれば1ドルから外貨運用が出来ます。

これによってまとまった金額が無ければFXで外貨預金同様の運用が出来ないと言う問題は最終的に解決してしまいました。

まとめ

この様にレバレッジを掛けなければ、外貨預金と全く同じ様に外貨で運用できるのがFXです。

実質的に同じ運用なのに手数料は安く、金利(利息)は高く、扱っている通貨も豊富とメリットだらけです

外貨預金を扱う銀行などと比べるとFX会社の社会的信用がやや落ちる面はあるもののFXは保険機構制度で補償される商品なので不安は少ないと言えます。

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